年頭に当たり、昨今のテーマパークの話題を見直しました。
昨年はやはりジブリパークが話題でした。日本が誇るIPのテーマパーク化が遂に実現したという事で多くのレビューが目に留まります。(絶賛コメントから、ベビーカー乗り入れ禁止やショップの待ち時間の事まで。)
今までに無い理念のパークであり(環境保全重視、自然、公園と一体など)、また初期投資の殆どの部分を公金で賄う大型パークという今まで無かった特徴があります。よって業界初となる運用、運営が多々あると考えます。 また、テーマパークの肝である「没入感の作り方」において、従来の大型パークとは次元が異なっており、これは昨年のセミナーでもお話いたしました(以下参照)。
このように、大型パークはその開業自体が今までにない理念や運営方針のお披露目となるので、開業当初は辛口のコメントも目立ちます。TDLは開業2年持たないとメディアに書かれ、USJもTDRと比べて叩かれ、レゴランドもSNSでかなりの辛口(一部誤解、誤報)がありました。
しかし、グローバルパークに学ぶべき所は、その理念、ターゲット等が確立してブレない事にあり、開業数年後には結果として世界各地で定着して成功を収めています(一部の現地化はあれど)。ジブリパークも強い理念と共に開業したパークですから、修正を重ねつつ、これらの先例に倣うと考えます(既に開業から二ヶ月で、チケットの種類と売り方が修正されています。セット券発売、また抽選から先着順へと)。今年秋から来年に向けての第2期開業が楽しみです。
さて、今年もテーマパークの話題は多いと思います。日本では豊島園跡地のハリーポッターテーマの集客施設が話題になりましょう。それも正式名は「ワーナーブラザーズ スタジオツアー東京 – メイキング・オブ・ハリー・ポッター」とあるように、各地のユニバーサルスタジオにあるアトラクションとは異なる施設ですが、ロンドンで完成された形態です。よってこちらも盛んなレビューがされると予想します。
世界でも種々動きがあります。 ディズニー系では私が注目しているのは米国フロリダ州オーランドのエプコットセンターに出来る、モアナテーマの Journey of Water Experienceです。 IPとエコがどう絡むか楽しみです。 ユニバーサル系では、まず今年2月17日にはユニバーサルスタジオのハリウッドにスーパー・ニンテンドー・ワールドが開業します。次の大きな期待はオーランドに2025年夏の開業が決まった巨大パークEpic Universeでしょう(総敷地面積約300ha)。どんなエリアに仕上がるかが楽しみです。
また直近の話題では、ユニバーサルとしては初めての小さなこども連れの家族をターゲットとしたパークが、テキサス州フリスコに建築される話を注目しています。今年も世界の動向と背景を最前線で掴みつつ、日本に笑顔とワクワクを届けたいと思います。