先週、「忍者の聖地」伊賀で「テーマパークの魔法:没入感とおもてなし」のセミナーとワークショップをして来ました。
本物の忍者という一大コンテンツを有する伊賀市は甲賀市と共に「忍びの里」として日本遺産に登録されています。忍者は世界で人気ですから放っておいても多くの観光客とインバウンドが来そうですが、そうとも限らない現状があります。
忍びの里は盆地で冬は冷え込み夏は暑く、そして城下町で小京都のような街には住人の実際の生活があります。
テーマパークからの知見を紹介するにも、訪問客の行動範囲はどこまでか、訪問客であることをどう見分けるかといった所から始まります。一方、テーマパークは入口にゲートがあり周囲に外壁があり、そこにいる人はみなゲスト(かスタッフ)です。
また、没入感を連続させるための五感のコントロールも、テーマパークと違って、導入方法や統一感にむずかしさがあります。そんなことを話しながら皆さんと一緒に市街を回りました。
普段、集客に閑散期に苦労しているテーマパークですが、こうした歴史と生活と認知度の高いIPという組合せに比べれば、より戦略が立て易い特別の非日常空間だと再認識した次第です。
それでも、どちらにも共通してある、訪れる人と迎える人の触合い、おもてなしの気持ち、そして笑顔と挨拶が、その日その場の体験をより印象に残り、また来たいと思わせることは変わらないことを掘り下げました。